VM-1グランプリ2023動画制作裏話とか
ところでこの動画見た！？ 私が今年VM-1グランプリ2023に参加した動画なんだけど！ VOCALOIDが喋って漫才して競争する大会なんだけど！ 見た！？ 見てくれよな！！！ 見てくれた人はありがとね！！！！！！！！
ということで今回はこちらの動画について長々語っていこうかなと思います。いつもtwitterでなげーツリーにしてTL荒らしながら語ってたやつね。今年はブログでまとめて書けるからうれしいね～（ぷらいべったーを利用した年もあるけど）
そもそもVM-1ってなんぞや？ という人向け（雑談掲示板にここで書いたことのショートバージョンを書いています）↓ ぷらいべったーに書いてるやつ↓
なんで2022年度のやつないんだと思ってたけどラジオで語ろうとしてそのままだった ラジオ作らないまま次のVM-1になっちゃった……
脚本について
なんと……この私が……デジタルで脚本を書いている……！？
去年までの私↓
とうとう今年から私もデジタルで脚本を書くことにしました。理由は、
- 文字を書くのは単純に手が疲れる
- ルーズリーフだと途中にネタを挟もうとした際に書き込む余白に限界がある
- ネタを入れ替えようとした場合紙だとグチャグチャにならざるを得ず、台本を通しで確認しづらい
- デジタルで脚本を書いていれば字幕をつけるときにコピペができる
- クラウドにデータを保存することで電車やバスの中でも台本を書ける
ただ、没にしたネタの跡が見えたり罫線があって見やすいところはルーズリーフで気に入っているポイントだったので、 デジタルでもできる限り再現しようとExcelでネタを書き、没ネタも文字を消すのではなく取り消し線で消すようにしていました。
Excelで脚本を書くのは初めてでしたが意外といい感じだったので来年以降もこれでやろうかなと思っています。
さて、肝心のネタですが。
クッッッッソ悩みました。
いい掴みだけは思いついてもそこから先の展開ができないというパターンが多く、数多くのネタ、というよりネタの形になる前のアイデアたちが立て続けに没になりました。
こういう風にテーマが全然思いつかないとき、私はいつも「トリオでしかできないネタは何か」を考えます。
これを考えている時に、「2つで成り立っているものに無理やりもう1つ付け加える、という趣旨のネタができないか」と思いつきました。 それが雑談掲示板でも書いた「風神雷神にもう一人加えてトリオ漫才のシミュレーションをする」というネタです。 ここから豊穣神のくだりや魔神のくだり、それからAKAITOくんのマフラーって風神ぽいやんというネタが浮かび、なんとか書けそうだと脚本を書き始めました。
が、しかし。
いざ書き始めてみるとどうもテンポが悪い。劇中劇ならぬ漫才中漫才のハードルの高さを思い知ります。コント漫才と訳が違うぞこれ。
漫才ということは自己紹介をして掴みのやりとりをしてボケツッコミのやり取りがあって、という最低限の流れがあるのですが、 漫才として成り立たせるための最低限の段取りをこなそうとすると1ループが長くなってしまうのです。
風神雷神にもうひとりの「もうひとり」をとっかえひっかえするネタなのに1ループがこんな長かったら何分あってもたりねーぞこれ！！ やりたい展開自体はあるけどその展開に辿り着く頃にはもう30秒も残ってないだろ！！ ていうか普通にグダりそうだな！！！ オチも思いつかねえわ！！！ となり、途中まで書いた脚本を没にしました。
しかし、「これで書いてみよう」と思えるほどには捨てるのが惜しいネタがあったのも事実。 既に風神雷神で頭がいっぱいになっていた私には、今から風神雷神以外でネタを書けと言われても無理でした。
ということで風神雷神ネタをリサイクルしてよりテンポアップできそうなネタにすることに。それが今回の「風神雷神もぐらたたき」です。
このゲーム名は最初は「次々くる雷神もどきをさばいていくの、もぐらたたきっぽくね？」と思って軽率に「風神雷神もぐらたたき」としたのですが、 後から冷静になって考えてみたらそこまでもぐらたたきじゃなかったですね。後になってネタ中にその辺りのフォローは入れましたが逃げてる感は若干あります。
当初は友達じゃない相手は全員「Get out!!!」で追い返すとしていたため、その辺りがややもぐらたたきっぽくはあったのですが、 仲が悪いとかじゃなく単に友達ではないってだけなのに「Get out!!!!」で追い払うのは流石に酷じゃないか？ と思って今の形に変更しました。 次々風で追い返すルールのままなら「風神雷神1000本ノック」とかの方がハマったかもしれませんね。
その他こまごましたことを箇条書きで……
- 風神雷神ネタは油断するとめちゃくちゃ不謹慎なネタになりかねなかったため、そこは結構注意しました。豊穣神の下りはややグレーかもですが……
- 『豊穣神』は「風神雷神にもう一人」ネタで、ポケモンをやっている人なら思い浮かぶ人も多いであろう「トルネロス・ボルトロス・ランドロス」ネタを早めに潰しておくために入れていた名残です（最近はラブトロスもいるけど）。ポケモンとは言わずとも早めに豊穣神を出しておくことで、「風神雷神にもう一人ってランドロスやん」とランドロスで頭がいっぱいになって話が入らなくなる人が出てくるのを防ぐ処置をしていました。
- 後半はたこルカちゃんがﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝを言うだけのbotになりかねなかったので、なんとかﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝとﾌﾞﾌﾞｰｯに意味が生じるよう一度没にしかけた「うじん～かいじん」の下りを入れたりしました。
- 『愛人』の下りはちょっと話がグチャッとしてしまったかなと思っています。しかし『雷神』に最も似ている単語なのに出さないのも変だと思ったのとオチが「Get oooooooout!!!!」に依存したものだったためカットもできず、かといってこれ以上掘り下げようとすれば確実に倫理の沼にはまるため強制的に途中で議論を切ったような形になってしまいました。この部分については未だにあれで正解だったのだろうかと悩んでいます。
- 「〇〇じん」と読む言葉、「〇〇人」が多すぎ（ほんとは「にんじん」「イソジン」とかも入れたかったけど時間的に入れる余地がなかった）
- 我が家のAKAITOはそこらへんの小学生より体力がないという裏設定があるため早々にバテています。
調声について
「愛人デーーース！！」のところ、vsqxは以下のようになっています。
おわかりいただけるでしょうか。
そう、コイツ、
「雷神デーーース」と言っています。
「ら」と打っておきながら「ら」の子音をDYN（音量）を0にして聞こえないようにすることで、油断すると「雷神」に聞こえる絶妙な発音を狙っています。つまり計画的な犯行です。
なお、これ以降ははっきりと「愛人」と発音しています。
あと、今年もさば男くんがようけ叫んでおりましたが、せっかくなのでさば男くんの叫ばせ方でも書き残しておこうと思います（前にtwitterで書いたことあるかもだけど）。
vsqxは以下の通り。
- ひとつの長いノートではなく小さいノートをいくつもつなげた方が声がそれっぽくなります。
- DYN, BRI（声の明るさ）はデカくします。ここは容赦しなくていいです。
- GWL（グロウル）は上げ過ぎると声がガッサガサになって返ってパワーが落ちるので、実はあまり上げ過ぎない方がいいです。真ん中より少し低いくらいがベストかも……（以下はGWLを上げ過ぎた場合の参考動画）
- なおV3以前だとGWLがないので、その辺はBREやCLEでごまかしたりめちゃくちゃ頑張ってPITで細かい揺らぎを書くなどしてごまかします。
- ノートの音程はあまり高くしすぎず、PIT（ピッチ）で底上げします。 ボカロはノートの音程が高くなりすぎると声が細くなりがちなので、声の太さが保証される中音域での発音のままPITを上げた方が強い叫び声にしやすいのです。
- 加えて、お好みでPITに揺らぎを与えたりところどころピョコピョコ跳ねさせたりします。 ピョコピョコ跳ねさせるとなんでかよくわからないけどなんかいい感じになるんですよね。声の裏返りの再現ってことかな……？
余談ですが、たこルカちゃんの「ブブーーーーッ」はもっと汚い発音にしたかった（唾をまきちらかしながら「ヴヴヴｯﾌﾞｳｳｳｳｯｯｯ」と馬鹿にする感じ）のですが、全然できなかったのが心残りです。
立ち絵について
今回使った立ち絵は、pngの枚数では100枚を超えていますが、同一ポーズの表情差分がほとんどなのでちゃんと手間かけて描いたのは30枚くらいだと思います。 それでも去年より枚数はかなり増えてますが、あんまり立ち絵描くのめっちゃ大変だった！っていう気持ちはありませんね。
ところで今回私が特に気に入ってる立ち絵を貼っていいですか？ いいよ
動画について
走ってるの連番画像にして動画にして書き出しておけばいいものを、上の画像の通り1枚ずつ画像をタイムラインに置いていたため、間に台詞を挟んだり間の調整をする度にこれをいちいち調節しなきゃいけなくて地獄をみました。
また、走ってる音はリバーブをかけてピッチを下げています。フリー音源をいろいろ探して回ったんですがあまり想像していた通りのドタドタ音がなかったので、 一番近かったフリー音源を自分で加工してそれっぽくしています。
おわりに
おいもう結果発表直前じゃん 無理すぎる～～～～～～胃がいてえ～～～～～～
生放送きいてきます。果たして日曜日私は息をできているのか 乞うご期待
お読みいただきありがとうございました！
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